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遊津場pre.月間ベストソング大賞!~2020年3月度

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10年ぶりゲームを買いました。
遊津場です。
ちなみにどうぶつの森ではなく、中古のカービィです。

しかしヤバい春ですね!
リアルもネットも不安でいっぱい。

こういう時に大切なのは、他人を攻撃しないことだと思うんですよね。
じゃあ、どうやったらそういう心のマネジメントできるかというと、そのイライラとかのメカニズムとかを知識として知っておくことだと思います。
知っておけばイライラしてる人を見ても、
「今こういう心理状況だから落ち着いてないんだなぁ」と俯瞰的に冷静に考えることができて処理しやすいです。
そうして「可哀想に」とか「人の振り見て我が振り直せ」とか思えばいい。
スルースキルというか「何も反応しない勇気」も時には必要になります。
そういう時はBUMP OF CHICKENの『モーターサイクル』の歌詞が刺さります。

最悪な話、ここに乗じて詐欺とかする屑も出てきます。
そういうものの対策としても、心理的なメカニズムを論理的に理解する力を持っておいて損はないでしょう。
新生活も始まりますし、いろんな知識をインプットしながら春を待ちましょう。


それでは、そんな引きこもりタイムに出会った、先月の良曲、良先取りアーティストを紹介していきます!

月間ベストソング大賞!


先月いいなと思った曲を有名無名問わず。
大賞はラストに紹介します。


PELICAN FANCLUB 『Amulet Song』Music Video


◯PELICAN FUNCLUB『Amulet Song』


最近のPELICAN FUNCLUBはヤバい。
1秒も聴き漏らせない歌詞の問いかけの随所に冷静な視点と受け入れる器量の広さと確かなる熱が同居していて、できる上司感がすごい。身を委ねたくなる
ミントのようなクールなサウンドに引き立つ熱は最高潮に達している。


◯錯乱前戦『タクシーマン


不気味な動きのMVから醸し出す破壊衝動がクセになる。
実際ペットショップを歌詞でぶっ壊しまくっている。最終的にタクシーも燃えている。
「結局なんだったんだ…」と思うけど、それが狙いだったりするんだろうな。


◯ポップしなないで『救われ升』


まさに名前の通りというか「ポップ」の明るいユーモアな部分と、
「しなないで」の生死観の部分を忙しなく楽しく行ったり来たりしている。
かめがいあやこという表現者は、まさに升には収まらないことが伝わるし、かわむらさんもしっかり支えてる。
ぽしなは出始めの時はミステリアス、最近はクリエイティブっていうイメージがあったけど、ここに人間味も注がれてきて、いろんな仕事が増えそう。


◯the satellites『東京』


長崎から上京して、完全に東京と対峙したからこそ生まれた、
「本当は東京はそんなに嫌いじゃなかった」という歌詞。
むしろもう他のバンドには東京の歌を歌わせない覚悟さえある、新しいというか綺麗事に隠され続け歌われることのなかった東京の歌だろう。


◯感覚ピエロ『感染源』


彼らにしかできないやり方で、この世をぶった切った。
ロックバンド、個人事務所、幅広い感情表現を許されるメッセンジャーとして、いろんな対応の中で一番カッコよかったなって思います。
捨てる言葉のないこの歌で、僕らが感染源になっていこうか。


ヤバイTシャツ屋さん『泡 Our Music』


何がってわけじゃないけど、今度こそは!と思ったら、安定の癒着節(笑)
でもその言葉の掛け合いの上手さはまだまだ尽きない。
泡とクラッシュとシャンプー・風呂の持つイメージを壊してないもんな…


ofulover『flowerpiece』


2月に久々にライブ見たときも思ったけど、ライブの舞台感というか、歌の中の背景の臨場感がすごくなってる。
この曲も呼吸1つも全て舞台装置になっているようで、ロックバンドのカッコよさとは別の表現者としての深みへ進み始めたことを感じる。
ofuloverは他のバンドとは違った深く逞しいほうへ前進していて、もっともっとカッコつけていってほしい。


OKOJO『もううんざりだ!』


全国規模に拡大していく活動に、たしかな意義を込めて進んでいるOKOJOの新MVのハードルを越えるのは、リスナーには考えも及ばないのだろうけど、メチャクチャいい曲が出てきた…
一昔前のハートフルドラマの主題歌のようなキラキラにサウンドに、
開き直って綴る99%の不満と1%の本音をぶつけた歌詞の対比は、
もはや心地よいレベル。



そして、今月のベストソング大賞は……

Saucy Dog『結』!


Saucy Dog「結」Music Video




単純に「やっぱりラブソングは2人にとってハッピーエンドじゃないと!」ってなりました。
自分が悲恋の悲しさとか儚さとかに少し食傷気味だったことに気付きました。
彼らの代表曲『いつか』もまさにそれ。
でも代表曲の存在に対して受け入れるだけじゃなく、がっつり真っ向勝負して、打ち勝って、そしてリスナーにちゃんと伝わっていくという、圧倒的な強さにまみれちゃってます、この曲。

同年代のインディーズバンドの中では、
最初の方にメジャーシーンの扉を開いたバンドでした。
そこから順調の歩みを進めていますが、どんどん開いた扉に同年代バンドが勢いよくやって来て、少し安定してる風に見えちゃうところもありましたが、またここで吹き飛ばしたと思います。
恐らく今年の秋はすごいことになってると思います。





月間ベスト先取りアーティスト大賞!

今回、厳選先取りさせていただいたアーティストは以下の8組です。

  • PEOPLE 1
  • 続きはらいせ
  • moreru
  • 藍色アポロ
  • 破壊光線
  • ginger
  • peanut butters

このただでさえ相当有望なメンツの中、ベスト先取りアーティストは……







moreru!


moreru / 消えない (official music video)


<紹介ツイート再掲>

☆さらに深めてみる

正直将来どうなるかは分かりません、このバンドは。
邦ロック好きの中でも好き嫌いは分かれる、むしろ嫌いも少なくないかも。
それでも僕はどうしても、怖いけど瞳孔開きながら見てしまう彼らに対して、もし見つけられなかった時の後悔はすごいものがありそうだなという感覚があります。
しかもその言葉一つ一つというのは、誰にとっても至近距離なもので感じないということはないはずです。
今はまだ深い深い都市の池にいるかもしれませんが、多くの人がそこに寄ってもらえたらいいなと思い、今月の先取り大賞としました!


他にも藍色アポロはこれから本当に幅広い年代に好かれていくでしょう。
PEOPLE 1peanut buttersも最近の潮流でもある角度から、まだまだ空いているシーンの間隙を鋭く通っていくと思います。
ginger、Adler、続きはらいせも自分の地元に留まらないのがベーシックになっていくでしょう!
今月も先取り様でした!


まーとーめー


いっぱいMV曲紹介しましたけど、
このままいくとMV作るのもままならなくなってくるんでしょうね…
MVというのは沢山のアーティストとクリエイターが力を合わせて作るもので、そこにもたしかなカルチャーは存在しますからね。
本当に守ってほしいものです。

でもじゃあ僕の本業もアートやエンタメは関係ないけど、この状況が秋まで続くとなったら、まぁおしまいでしょうね。
元々今年で辞める予定だったので焦ってはないんですけど(笑)
ただその僕の職種の業界には焦りなんてもんはなくて、そこには単純に愛がないんだと思うんですよ。
その点、音楽で生活してる人は音楽をめっちゃ愛してるな!ということを感じます。それは間違いなく素晴らしいことだし、それが今、署名などの行動に繋がってるんだと思ってます。

音楽やアートの業界は手放しで誉められない特殊なところもそれなりあるんですけど、とりあえず僕は音楽がないと生きられないんでね。
できる範囲で応援したいなって考えです!



それでは、この辺で