邦ロック最前線情報局

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No Big Deal Records pre.『Young Groove Tour 2024』大阪編 感想


メジャーなところだとフォーリミやreGretGirlが所属するレーベルでもあるNo Big Deal Recordsの若手4バンドが名古屋→大阪→福岡→東京と回るレーベルツアーの大阪編を見てきました。

久々だったり、今見ときたいな4組でワクワク。
まだツアー中なので、少しだけネタバレ注意です!

①ジ・エンプティ

メチャクチャ跳びはねるみたいなバンドなのかなーと思ってたら、わりと神妙に「福岡県久留米市発、ジ・エンプティです」と言って、座り込んで、「今日は一人一人の顔見て歌いたい」とバラードの『グッバイ青春』を歌ったの引き込まれた。ピンボーカルバンドならではのカッコよさ。
ただ「バラードはこれで終わり!」と、以降は勢いのある楽曲達。でも無作法にワチャワチャになる感じじゃなくて、拳とピースで本当に優しい空間だった。そしてその挙がった手を「これから出てくる3バンドに繋げよう!」というMC。
こういう姿勢がここまで出てくれるバンドは見てるほうも来て良かったなってなりますね。
家族の話は面白かったけど、初のBRONZEだったかは2,3人だったり、今の心境を包み隠さないMCもあったけど、「あなたの青春になりにきた」という気持ちの強さは忘れないし、伝えていってくれると思う。


鉄風東京

「自由に楽しんでってください!」的なMCが最初にあったかと思うけど、やっぱりどの曲もガッチリなのに色がしっかりあるから、何となくでも本能的に歌えちゃうのが魅力的。新曲の『スプリング』もライブでも心地よいメロディーがそのまま楽しめる良い曲。

メンバー脱退に触れたMCは結構刺激的な内容だったけど、それでも支えてくれる仲間やレーベルへの感謝からの『TEARS』は、なんか本当に心にダイブし、過去の記憶にも触れた感覚でした。
高2の時から知ってるとは言え、正直年1くらいでしかライブは見れてないから、以前との変化とかは分からないけど、『21km』『FLYING SON』のラストで、本当にかかとが無意識に浮いたんですよ。こんな唐変木を衝動的にさせたんだから、カッコいいバンドのままですよ。


③ORCALAND

単曲でも、今回の6曲の流れで見ても、これぞ邦ロックじゃん!と感じた。
前の2バンドの感じも受けて、より楽しませたい!踊らしたい!という気持ちが強かったのもあったのかな。普段の人間的にもそういう人柄なんだろうなというのが伝わるライブ。
ボーカル祥輝さん個人的には、前回のBRONZEでのライブが風邪で声が出なかったとのことでしたが、倍返しリベンジしたぐらいの充実感で抱き締められたライブ。個人的に『POLARIS』好き。新ミニアルバム聴こう。

もちろんオリジナリティはあるけど、本当に聴き馴染みやすくて、楽しいし、エモーショナルにもなれるから、邦ロック初心者にもオススメしたいバンドだし、お茶の間にもハマりそう。
演奏中になにわ男子とか日向坂がカメラ向けられて笑顔になってる絵が浮かびました。


④Bye-Bye-Handの方程式


「俺らの地元大阪にようこそ!」と真打ち登場と言わんばかりの迫力。公開されてるセトリ見たら分かる人は分かると思うけど、これをどんどんどんどん繰り出されたらフルスロットルとしか表現できないよね。マイクも吹っ飛ばすし、かやつさんは今にも飛び出して来そうだったし、音も体も所狭しでした。
個人的には『熱帯夜と遊覧船』が聴けて嬉しかった。2019年に企画出てくれた時にもしてくれてた曲だから。すざましく進化してたけど。

「いわゆる大人ってやつですわ」とレーベルに触れたMCもあったけど、まぁ多分良い関係性なんだろうなというのが伝わったし、フロアの人もレーベルに対して好感度上がったでしょう。
むしろリーダーとして引っ張っていくような覚悟さえ伝わり、より鋭度を増した後半3曲でした。

〜まとめ〜

もう少しダイブとかある感じかなと思ってたけど、どのバンドも内に深く深ーく入り込んでくるから、フロアももっと違う形で衝動性が出てたというか、拳とピースとシンガロングが似合う4組で、レーベルの色がすごく分かりました(最後の最後でダイブも少しあったけど)。
久留米、仙台、下北沢、豊中出身の各バンドの内なる個性を活かしながら、リスナーへ色褪せないモノを全力で届けにいくバンドが揃ってるなと感じます。

時折この時期くらいに開催されたオーディションは、(この若手の充実度だし)次いつやるか分かりませんが、もし開催されたら即反応したほうがいいでしょうね!
今回の4組はもちろん、引き続き期待しています!