邦ロック最前線情報局

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ofulover pre.March of Lover(マチラバー)2023レポ!




今年も行ってきたマチラバー。
神戸ロックバンドofuloverが主催する3会場サーキットライブです。
今年は108というライブハウスがあって、すごく回りやすかった。個人的に雰囲気も好き。

その思いとかはボーカルの中本さんのnoteをぜひ読んでほしいです。

僕は例年以上に感想ツイートが捗ったので、まとめてブログにしました。
なんか結局最近思ってることも書いてます。
よければどうぞ。

開会宣言

ofuloverからではなく、あくまでマチラバー運営委員会からの開会宣言。
タノシムゾー オー

近くのお客さんが「ofuloverって、こんな関西弁なんだ…」って言ってました。
なんとなく気持ちは分かる。でもあれはマチラバー運営委員会だから…

①the satellites


恐らく双方のファンにとっては言わずと知れた盟友。
この企画だからと、懐かしい曲、新曲、キラーチューンとふんだんに詰め込んでました。
バンドを続ける難しさは、リスナーの想像を絶するものだろうというのも伝わったけど、「必ず帰ってくる」という言葉と共に告げた『ロックスター』はブッ飛んでた。

『東京』もこれから新生活の方に聴いてほしいな。


②atelier room


こちらも盟友と言えるバンドでしょう。
様々な経験の中でたどり着いたスリーピースという形に、広島バンドの矜持を感じた。
一期一会を繰り返してきたバンドの「もう真っ直ぐにやるしかない」という言葉は重い。
その中でマチラバーにもずっと出てたけど、今年やっと聴けたことは何か意味がある。といいな。

③DNA GAINZ


今回一番の収穫なのはツイートでも伝わってますよね。誰もにすごいと思わす壮大なアクトであり、プラス僕の音楽性癖に刺さりました。マンダム。
サンプラー?とか、マラカスとか、クラベス(小さい木の棒みたいな打楽器)とかの細かな演奏や所作から、他バンドにはなかなか出せない、枠を越えた愛があった感じ。
サンプラー触る時は背中見せてたんだけど、最早それもカッコいいというか、演出の1つなんじゃないかな。


④Atomic Skipper


ofuloverとの対バンが1回なのは意外だったけど、もうずっと拳を交わしあってる安心感があった。
フロントの3人もどんどん前に出て、フロアと1つのコミュニケーションも溢さないようにしてたのが印象的。結果ライブ終わった後、多くの女子が「ヤバい!惚れる惚れる!」って言ってました。
終盤の『アンセムソング』『ロックバンドなら』の時にはもう、無敵がカンストしてたので、BIGCATとか大きなステージでのアトスキが次は見たい!

⑤アメノイロ。


ライブ見るのは3回目とかだけど、こんなに情景が見えてたっけ?ってくらい、どんどん曲が染み込んで入ってくるのに驚き。全部のサビに馴染んじゃってるみたいな。
アメノイロ。は"良質歌ものギターロック"という印象だったけど、加えて"中毒キャッチーロックバンド"でもありますな。

その後、昨年11月にAWAのラウンジという企画でトークもさせてもらってたボーカルの寺見さんと直接話せてよかったです。



~お休憩タイムですの~

本当に兵庫、いや関西の中心駅の1つの三ノ宮駅のすぐ近くでやってるので、いろんなお店にすぐ行ける。
こういう神戸の魅力の発信にも力を入れているのも、このサーキットの魅力です。

僕もオシャレにフレンチをいただきましたわ♪



⑥Penny Lane


ofuloverへの愛は大きいし、このサーキットへの参加が1つのきっかけになってるんだろうなという印象。
MCの時はいなかったけど、ちゃんとちゃそばさんが僕の隣にいましたから安心してください。

手を抜かず力強いライブで、確実に手を上げさせてたし、特に『春の山公園』以降は、このバンドのメッセージ性が強く出てたような気がして、後で曲を検索しました。

⑦the shes gone


サーキットに出るのも久々という。
たしかに『ふたりのうた』『想いあい』『ラベンダー』をこの太陽と虎の距離感で聴けるのは、他のサーキットではできないことだったと、これ書いてる今すごく感じてる。
でもフェスにも出るバンドだけど、ライブハウスの照明だからこそ生まれた影のカッコよさと、『ラベンダー』でのあの景色だよな。
ofuloverとの付き合いも長く、「この5年間の成長を見せる」ために、自分達の大トリ前の仕事をしっかり果たし、なかなかデカいパスを渡していた。


⑧ofulover


いや本当に照明のタイミングに目がいってました。分かりすぎてるって、こういうことなのね。『夜に唄えば』が特にすごかったような。
それこそ自惚れてるくらいの自信に溢れたofuloverもずっと好きだったけど、そこに弱さを受け入れるという強さが加わったofuloverはたしかに新しかったし、いち早く聴けた新曲も、なんかちょっと今までにないボカロのイズムがあるような気がしたんだよね。
でもとにかくこの春を越えて、またマチラバーで会いましょうという言葉を信じたい!

「それでも音楽が好き」という人にピッタリなイベント

コロナでライブシーンは一回勝手にリセットされて、早急に世代交代した空気は、ずっと新人開拓してる身からしても感じました。
このマチラバーの出演者の多くは、その煽りを受けた世代のバンドだったと思います。
このアカウントも初期の頃に取り上げてた世代だったので、"この逸材、差し置いてませんか?感"は今もあります。

それは音楽リスナー達もそうで、一気に音楽・ライブハウスから離れた感じアリアリでした。
ただでさえ2,3年の空白があると、学生は就職、社会人でも結婚や出産で、趣味が削られるのに、そこにコロナの風潮が重なって…
僕のリアルの学生時代の友人達もそうですが、遊津場的にも「あのフォロワーどこいったん?」ばかりです、ホントに。

だからこそ今もマチラバーに来ている方々って、めちゃめちゃ音楽が好きなんじゃないかなって感じるんですよね。
もちろん学生もいましたけど、20代がメインで、なんとなく全体的に服装や髪色、テンションも落ち着いてて、社会人数年目みたいな人達が多かったんじゃないかと。ぼっち参戦ももちろん浮かないほどいましたし。

それは多分「周りはどうだろうが、私にはこの音楽が必要です」という生粋な音楽好きな人達が多かったんじゃないかと。
そしてそれは乗り越えて続けてきたバンドも同じで「もうバンドやり続けるしかないところまで来ました」というバンドばかりなので、そこがしっかり共鳴し合ってるからこその、このマチラバーでしか味わえない安心感かなと思いました。

見てきたバンドのMCでも「あなたを1人にしない」「あなた1人1人と」というMCの多さが印象的でした。
いろんなものがインスタントになる時代に、この1人1人に向き合う地道さは、強力な強さ・優しさになってます。
特にコロナも乗り越えてるし、そういったものを経ての『運命』"待たせたな、行こうぜ"という歌は響く。

そしてその強さを求めながら、孤独を感じ、最近楽しめてない「元音楽リスナー」、いやいや単純に世間の20代社会人世代は、この世の中にたくさんいると思うんですよね。4月から新社会人のあなた、ビビらすけど本当に惑うんですよ。

そういう人は今日の出演してるバンドのライブに行ってほしい。求めてる音楽の温かさ、見習いたい意思の強さはここにあります。僕も新卒で悩みまくってた時に、フラッと入ったライブハウスでやっていた、QOOLANDとLILI LIMITのライブに救われたことがあるんですよ。わりとこのアカウント的にも大きい出来事かも。


そしてこういうライブに戻った、もしくは新たに知った1人1人の音楽好きが、毎春全国から神戸に集まったら最高じゃないすか?


ちょっと僕の社会人リスナー増やしたいとか、もっとバンドに気付いてほしいみたいな気持ちも乗っけすぎちゃいましたが、マチラバーはそういったところで少し引き締まれて好きです。
"先取り"という名前を冠してる僕だから敢えて言いますけど、表面的な流行を聴く・聴かないの判断材料にするのは勿体ないですよ。

継続することは当たり前ではないことは重々承知ですが、また来年開催されることを1リスナーとして願っております!