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遊津場pre.2021年ベスト先取りアーティスト年間大賞!

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M-1終わったからもう会社冬休み入れ。
遊津場です。

今年も毎月5~7組程度、ゴリゴリちまちまと開拓し、良いと思ったアーティストを紹介させていただきました。
コロナが長引いたのもあり、各種メディアだったり、プレイリストセレクターだったりと言った金も脈も時間も知識も影響力もある方々が、昨年から我先にと開拓し続けてました。
その結果「先取りってなんか意味あるんだ!」となってたらいいんですがね。難しさに気付いて、ある程度落ち着いたらほっぽり出す姿もありました。
綺麗事ですが結局愛がある人が音楽周りに残ったらいいなーと思った1年でした。

また変わり始める音楽シーンだからこそ、今年紹介した71組からは間違いなくスターがいると思いますし、情報は追いかけ続けたいと改めて思います。
なのでホントは改めて全組紹介したいくらいですが、そこはちょっと絞って、かつ「選抜されてるから聴いてみよか」となれば。オススメはいつでも幅広くから教えます。
それでは第4回の年間先取りアーティスト大賞をおっ始めます!どうぞ!


さっそく今年のまとめ!

コロナの影響も2年目で、よりライブに力入れるか、MVやEggsなど発信する作品に力を入れるかが2分されたのは感じました。
「やっぱりライブが好きだ!」とライブに振り切ったバンドもいれば、
「丁寧に作ろう!」と、きっちりとプロジェクトを進め、ライブもしたい気持ちをグッと抑えて振り切ったバンドもいた印象。
正解はないと思いますし、まだ分からないですが「こうするべき」みたいなのがコロナ以前は多かった中で、この選択肢を選べるようになったのは良かったことではないでしょうか。

ライブシーンで言うとMOCKENは勢いのある埼玉ライブシーンを代表していたし、ひとひらも活動開始からすぐに下北沢にて、年末のライブハウスのイベントに出演しました。
大阪ではAIRCRAFTのライブに早耳リスナーが皆注目。夕方と猫もメンバー変更もありながら多くのライブをこなし、十代白書でも期待の1組となっています。

逆にChevonG overはライブはしなかったものの、それぞれの武器をより鋭利に感じさせる積極的で効果的な発信をしていて、来年以降のライブデビューに期待大です。
WARS iN CLOSETもレベルの高いMVを去年末から春にかけて多く発表。その作品を背負って夏頃にはライブを重ねていました。徒然書簡も雰囲気的にそういった感じかなと思ったら、音源発表してからのライブは意外と早かった。

Eggsシーンや高校軽音シーンは今年も強く、茉莉花はその代表バンドの1組。
ただ昨年に比べると鋭児アロワナレコード弁天ランドと若さに熟成しつつある個性が乗ったバンドも多く目立つようになっただろう。鋭児は既にBAYCAMPに出演。アロワナレコードもリキッドルームに立ったり、弁天ランドもスペシャ主催のイベントに出たりと活躍した。


さぁこの中から、準グランプリ大賞を発表します!

準グランプリ!


準グランプリは、、、



徒然書簡!

eggs.mu

恐らくメンバーは2001年前後生まれが中心。
そしてまだ本格的な活動は半年も経ってない新しいも新しいバンドです。

「ぷらそにか」にも所属するボーカルkuuの歌声がまずとても心地いい。
ぷらそにかと言えば、YOASOBIのikuraも所属していたSSWのセッションユニット。ただぷらそにかも有名だし、どうしてもikuraの存在は大きいので、音楽好きな人ほど色眼鏡や比較前提で見てしまいがちだと思うんですよ。

そういうものをただただ音楽と表現の力で超えてくるバンドというのが僕の印象です。
ボーカルだけでなく、メンバー各々の良いところ良いところを抽出して、センスと技量が混ざった絶妙なバランスで曲を形成しているように感じます。
文学的な歌詞で落ち着いたサウンドながらも、しっかり様々な色が強く流し込まれる感覚は鮮烈。ゆえに「映像作品」だけに落とし込むには勿体ない”生感”みたいなものがあるのがいいんですよね。
1st EPの5曲はどの曲も有名な絵師がアニメMV作っても良作になると思うんだけど、それよりももっとじっくりとリスナーの脳内に流れ込んだ色で、各々映像を描いてほしくなる曲なんです。それってまさに本を読むように曲を楽しめて、バンド名にもピッタリだと思います。

noteによると元々はメンバーの天笠さんと5h0m4さんが主体になり、ボーカルなどは流動的なプロジェクトを想定していたそう。それを知ると合点がいくというか、そりゃ曲というかデモの段階でクリエイティブが高いだろうなと思うし、それをさらに向上させるメンバーでやっていることが伝わる。

そして早々にライブ活動も開始し、先日はビクター主催のイベントに出演。
ある程度活動していたSSWやボカロPが主体となってバンドやユニットを組むことはあるけど、そこには生まれないスピード感も唯一無二。新しい道を開いていく彼らの記していく音楽に大きな期待をしています!



年間大賞!


さぁそして今年度の、遊津場的先取りアーティスト年間大賞は、、、!




MOCKEN!
おめでとうございますというかありがとうございます!


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聴いてもらったら「あぁ結局こういうバンドバンドしたのが好きなんですねー」って言われるかもしれませんね。昨年の大賞もbokula.だし。
確かに言語化するのは難しいです。でも高校野球だって、いつだって甲子園を沸かす投手は力強いストレートを投げるピッチャー。そしてそのまま今年は彼らが胴上げ投手です。

ただ曲を聴くと熱量一辺倒なのかというとそうではない。
MVの『NIGHT WALKER』はキャッチー性が高いし、ライブ動画の曲も思わず引き寄せられるような奥行きのある『夢で逢えたら』、照明と拳で感動の世界を作る『銀河鉄道の夜』。幅広く自分の音楽好きの部分を触れています。
そして何より『まほろば』。Aメロの共感性が強すぎる歌詞にサビの爆発力とキャッチー性。ライブ映えは言うまでもなく、「届け 届け 届け 唄」というクライマックスは、あらゆる場面で状況を変えたい時に思わず叫びたくなるフレーズ。というかもう、今年僕自身も何回も一人で叫んでました。風呂場とかで。どんなバンドよりも。多分それが決め手です。
ちなみに生ライブはまだ見たことありません。それでこれ。次の関西ではなんとか…!

SNSやライブ動画も上手く利用していると思いますが、正直いきなり全国に広まるというバンドではないかもしれません。来年はファンも「なんでサーキット呼ばれない⁉︎」という日もあるでしょう。
ただそういう地道な一歩一歩にもついて行きたくなるような魅力を29歳の僕が10代のように純粋に持っちゃってます。
そんなバンドこそコロナでライブ、邦ロックから離れた人にもオススメ紹介したいなと思いました!


www.youtube.com



まーとーめー

ということで本当に今年も先取り様でした!
こんな順位付けはもちろん意味ないですけど、もしMOCKENとAIRCRAFTが対バンとかしたら激アツな気持ちを持って生きられるし、G overとかが初ライブとか告知したらワクワクします。そんな楽しみを考えさせてくれてありがとうございますなんです。
またちょっとオミクロンとか出始めたんで分からないんですけど、20代最後の来年は2月の企画ライブだけに留まらないんじゃないかって思ってます。僕自身にも目標があるし、そういう日を作るために来年は日常から気を引き締めていきたいです!

サブスクやYouTubeにもリスト作ったので、今回の12組+α聴いてみてくださいね!
あとまたベストソングのブログも作ると思いますが、一旦この辺で!メリークリスマス!