邦ロック最前線情報局

元地方勢の目線から、邦ロックの最前線を

夕方と猫presents『アイデンティティ防衛団』感想

夕方と猫の自主企画に行ってきました〜。
彼らの活動3周年も記念したこのイベントはOSAKA MUSEのフロアライブで行われました。
今日もらったというバックドロップもありました。

今、高いテクニック、ユーモア、ライブの強さを示している3組+オープニングアクト
その感想をまとめました。
お客さんも含め、各々のアイデンティティを気持ちよく開放した日でしたね!

kohamo

十代白書予選で見た時はステージセンターのスタンドマイクで、ボーカルのミウラさんが圧倒的な存在感を見せつけて、颯爽と帰っていったのが印象的。

このフロアライブは5ピースならではというか、4名の楽器隊が真ん中のお立ち台を囲んで、それをまたお客さんが囲んでいて、その上で歌い上げていて、また別のカッコよさ。
時にフロアに降りてギターに(キノセさんか森本さんかは分からない…)どんどん迫るように歌っていたのもカッコよかった。

演奏力もまだライブ3回目くらいとは思えないほどの完成度。クールなグルーヴ。
テトリスをテーマに作った楽曲『Tetris』もしっかり届いていた。
MC聞くに同じ北摂の後輩なのかな?
どんどん良いバンド出てくるね、最近。


Mlle.

スリーピース+サポートベース。
正規3人は三角形で向かい合ってグルーヴを高める。

どこか市のホールでやってもいいという洒落たバンドサウンドなので行政の方ぜひ。
MCもほとんどなかったけど、スタイリッシュな演奏とは裏腹に、きっちり汗も流しながらキーボード弾いてるのは、フロアライブだからこそ感じる熱量か。

時にボーカルが移り変わったり、HENSHIИしていくことに躊躇ないステージングが見る者を魅了。



ここからツイートなくなります

三四少女

夕方と猫とは昔からあっちゃこっちゃで会うけど、対バンは実は先月が初めてだったという彼ら。

曲一つ一つの解像度が高いから、どの曲が来ても「キタッ!」となるのが、このバンドの面白いところ。
たしかにライブは半月振りだからスパン短かったけど、そこは違いないです。
でもラスト前『trouble!!』は前は聴かなかったような。割とストレートにバンドのストロングさが出てるので、聴いてみてほしい曲。
ラストは「夕方と猫もカバーしてくれた」と『ユートピア』で締めた。

ギター・たみさんの「フロアライブはこちらの熱も伝わると思うので、皆さんからも熱をお願いします」というMCもあったけど、独特の波形でフロアは包み込まれてました。それは本当にフラットにお客さんを楽しませていて、音楽の良さを感じましたね。

歯は売れたのかしら…


夕方と猫

もう1曲目の『日常侵略』から、縦横無尽にフロアのスペースをギターボーカルの秋宗さんが駆け回る。
「一緒に歌いたい」と始まった新曲『ランナウェイ!!』は今の彼らの勢いを感じるキラーチューン。多彩な楽曲を次々と繰り出し、会場の期待をしっかり爆発させてました。
時に強く煽り、時におぎそさんとやぎさんがホワホワなMCしたり、時に感動的な照明で、時にダークな照明と、夕方と猫らしく、どのキャラクターにハマらないカメレオン巧者っぷりを見せ付けるライブは飽きが来ない。

ただ多くの来場者に感謝しつつも、これまでの3年間のメンバー脱退などの大変な時間、
そして今日OSAKA MUSEを埋めてないことの悔しさも語り、
1年以内にOSAKA MUSEを埋めるという決意、そして更なる高みを目指していくあのMCをしてから、ギアがさらに1つ上がったように感じた『Fiction→Nonfiction』の演奏は今日の主役に相応しい場面。
アンコールでも改めてその覚悟を示し、感情の乗った『月曜昼下がり』を披露。ネクストステージの扉が開かれた瞬間だった。


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個人的にも多分結成年から追っていて、その月のベストに選んだり期待しつつ、
SNSを見てる分には「バンド止まりそうだな」と思った時はありました。
そこを乗り越えて、間違いなく熱い関西シーンの中心に今いるし、まだまだ上を目指す夕方と猫。ここから大期待です。