邦ロック最前線情報局

元地方勢の目線から、邦ロックの最前線を

MORNING RIVER SUMMIT(リバサミ)感想

こどもの日。
僕はYogibo HOLY MOUNTAINに行きました。
登山じゃないです。ライヴハウスです。(この日来た人には分かるやつ)

キョードー大阪が主催する若手アーティスト中心の、いわゆる先取り的ライヴイベント。意外と歴史もある「リバサミ」。
出演はpachae、Ochunism、First Love is Never Returned、Billyrromの4組。
サポート含め全組メンバー5人以上のステージ。
OchunismとBillyrromにはマニピュレーターやDJがいる6人体制。FLiNRもキーボード2台あったぞ。
この時点で普段関西だと僕がライヴハウスで見がちな歌モノやギターロックなメンツとは違って、どんな空間になるんだろう?こういう邦ロック好きに刺さるんだろうか?と思ったんで最高でした(食い気味)。

完全記憶ですが感想記します。
曲名間違えてたらごめんなさい。

①pachae

見るのは1年半ぶりとかでしたが、その時より間違いなくバンド!って音が強い気がしました。

結成当初から各々のセンスや実力が高いバンドでしたが、より今はその全てをバンドに注ぎ込んでるのかな?という音に聴こえて、
今日のメンツの中では一番邦ロックらしい邦ロックに近いバンドだったと思うけど、『エゴイスティック・レスキュー』の開放的なサビも、『冥王星ガール』のようなバラードも、どの曲も持つ様々な聴かせどころがちゃんとフロアに届いている様子に見えました。
個人的に『ハツがハツラツ』も生で聴けて好きでした。
親しみやすいPOPを感じさせつつも、ジャンルとかスタンスに囚われない理想的な良いバンドがここにいるじゃ〜んとなったのは、僕だけじゃないはず。もちろん「変な人」にも届くはず。遭遇率の高いと話した音山さん、逆にチャンスなのでは。

②Ochunism

こちらも多分2年ぶりとかでしたが、凪渡さんのボーカルがすごいことになってる。もちろん前見た時も思わず引き寄せられるものはありましたが、なんかいろんな角度から攻められてしまった自分がいたというか。
最初に「自由に楽しんで」とは言っていたものの、”プッチョヘンザッ!”の煽りがここまで似合うバンドはいないかもしれない。頭上の空気を押し込みまくった気がする。

久々の大阪ということでホーム感も増し増しなのも良いエッセンス。改めてこの6ピースバンドの希少性を感じました。
良いライヴだったから、okadaさんがワンマンチケット自腹買い取りしてませんように…


③First Love is Never Returned

一昨日にはVIVA LA ROCKに出演した札幌のロックバンド・First Love is Never Returned。
『恋する歌声』と自ら評するというそのハードルを軽々と飛び越えていきました。

初見だし、なんならあんまり詳しくないのに、俺は今Mステの豪華なヒットメドレーを聴いているのかな?というシンプルな音楽の良さ。恐らくアドリブに近い形で歌ってるのかな?という繋ぎの歌もあったりして、この生感も路上ライヴみたいな雰囲気があって、今日参加できた満足度を上げてくれる。たしかにもうFliNRを知らなかった頃には戻れない。
「ishidaのボーカルを中心に」ということをMCで言ってたかと思うけど、引き立たせる演奏の妙もさりげなく美しくカッコよく沢山あった。個人的にはアコースティックギター

「連休明けの嫌な気分も忘れましょう!」というMCにもピッタリな、聴いてるとちょっとだけ日常が輝きそうな音楽を、また大阪に降らしに来てくれ〜


④Billyrrom

ぶっちゃけオシャレでムーディな感じなのかなと思ってたら、いきなり爆音で「Fuuuuu!!!!」みたいな大迫力が聞こえて、実はちょっと話を外でしてたんですけど、少し切り上げてしまいました。

そんなパワフルなボーカルのMolさん、曲によっていろんな滑らかな動きを見せるし(CGかと思いました)、でもやっぱり狂暴さも兼ね備えてて、完璧なロックスターの所作をずっと目の当たりにしてましたね。でもそこに全然割って入ってくる演奏メンバーのプレイヤースキルの高さ。サウンドメイクの多彩さ。やっぱりこんだけ隙のない音楽しないとフジロック出れないんだと思いました。

でも、まるで洋楽とだけは思わなくて、歌詞は日本語詞と英詞が混じっていたけど、日本語の美しさも際立ったというか雅さもあって驚きました。
3月にリリースにされた『DUNE』が特に。

まとめー

ライヴレポというかただのメモですね。
元々書こうと思ってなかった+昨日もOTODAMA行ってるんで勘弁してください。

でも実はとても印象的だったのは、今日会場をパンパンに埋めたお客さんの皆様。
僕は31才なんですけど、もう正直社会人になったらバンド聴く人なんて、ほとんど消えてるのかと思ってたんですが「ここにいらっしゃったのかー!」と。アンテナがそっち向かれてたのかー!と。こどもの日というか、頑張ってきた大人の祝日になってた。
しかもBliiyrromのMolさんが「ステージ上げたい」というくらいにはノリも良かったです。
音楽に上も下もないとは思いますが、この上品な音楽を支えてるリスナーの存在に気付いたというか、知ってるようで知らない世界でした。
個人的に昨日見たラッキリとも繋がった。

ただ正直この層に刺さるバンド、関西に少なくない?とも。「都会的な音楽は東京に敵わへん」と思ってるバンドマンも多そうだけど、いやいやいたいた。しっかりと待ってる方いらっしゃった。
たしかに関西は色をつけたがる性質もあると思うけど、頑固に洗練することに特化したらリスナーが気付いてくれる気もする。

そしてこのYogibo HALY MOUNTAINにはそういうバンドが合う。新たなムーブメントの予感も感じさせる今日1日でした。