年内ラストライブってワードにビクッ
遊津場です
今年も完全主観の20曲を選びました。
まぁいろんな人がこういうことしてますが、
多分ここまでインディーズ目線とイベンター目線と田舎勢の目線が入った奴のもないと思うので、オリジナリティと新発見を楽しんでください!
長くなるので、早速どうぞ!
20位 Fuma no KTR×SKRYU×WAZGOGG『How Many Boogie』
SNSでも話題となった脱力系ラップ。
歌詞はなかやまきんに君やデヴィ夫人といった箇所が目立つけど、しっかり刺さるヒップホップのバース(っていうのかな)があって、このピリッとくるポイントにもクセになる人が続出。
なよなよしてそうに見えて、めちゃくちゃ強ぇって、マンガによくあるけど憧れるよね。
独特な音楽でその角度を出したのがすごいです。
ヒップホップは詳しくないけど、SKRYUさんの曲は時代に合っててカッコイイと思ってたので、ヒットは必然でしょう。
登場から5秒でけちょんけちょん
にされちまうような脇役でも
この音の上じゃメインディッシュダッカルビ
ガリガリでもバースがムッキムキ(パワー)
19位 Sundue May Club『晴れるな』
タイトルが好き。
感情をそのまま吐き捨てるような歌詞を疾走感溢れるサウンドに、このバンドにしかない品もあって、いつまでも色褪せなく響く1曲。
数多のJ−POPが見つけれなかった、陽の当たらない隅っこにいる人も絶対に見つけ出してくれます。
ただ幸せになりたかった
18位 須田景凪『メロウ』
https://youtu.be/hfnZBzuVKX0?si=sHBWX6AwxwgmC1B5
あまりにもキラキラしたラブコメアニメ主題歌。
どうやらダンスもバズったそうです。
本当にストレートに初恋感情がキラキラしてるので、キラキラ勝ちです。本当に『シャルル』作った人と同一人物かい?
それは口ずさみやすい歌詞も、さらにキラキラを増す要因に。
眩しくて 眩しくて
僕は目を逸らしてしまう
聴いててこっちが逸らしちゃうほどキラキラ
17位 ネクライトーキー『bloom』
ネクライトーキーの持つカラフルさと、サブカルさ、でも実力者の玄人なサウンドがまさに芽吹いた、原点回帰とも言えるようならしさ全開のロックソング。
やっぱりライブハウスが似合う。
バンドの経緯的に中堅とも若手とも言えない絶妙な立ち位置にいる気がするけど、なんかこの明るい曲で、逆に全員の格の強さを感じました。
次のマリオ映画の主題歌は彼らです。
海外のファンにも届いているのが嬉しい。
君の髪色が何だろうと
このステージからはどこに行っても見つけるだろう
16位 リスキーシフト『ミュージック』
今年精力的にリリースした同年代随一のテクニカルなギターロックバンド。
本当にリリースした曲のどれも良曲で、着実に知名度は増したし、都内以外でのライブも増えてる。8月にライブを久々に見たけど、さらにカッコいい。関西の同世代の不眠旅行と対バンしてほしいな。
『ゆれる』で見せた音の広がり、
『NO SMOKING』のリズムの良さ、
『FLASH BACK』のライブ映え、
そして最後にリリースされた『ミュージック』の等身大な歌詞に、音楽に限らず人間誰もが持つ何かしらの創作意欲が湧きます。
来年はメンバーも恐らく22の年だし、大きな動きがあってほしいなと思うバンド。
始まりは過ぎてゆく
いくらでも繰り返す
無機質な部屋 そこで出来た
そんな曲を歌う
15位 10-FEET『Re方程式』
やっぱりこれだけライブシーンで信頼と実績を残せば紅白まで届くんだなぁ。
そんなことも教えてくれた10-FEET、僕はこのドラマ主題歌の方が好き。
高校から知ってはいたし、有名な曲は好きだけども、10-FEETは通ってこなかった。
でもこれだけ大ヒットした後の新曲というのは、にわかだからこそ気付くのかな、絶対進化したように思いました。やっぱり相当新たにインプットしたことがあったのでは。
もちろん芯にある背中を力強くも優しく押すことは変わらず。
第ゼロ感から入った人だけでなく、前々から潜在的にテンフィの魅力に入りたくても入れなかった人も引き込む1曲でした。昔からのファンにはどう届いているんだろう?
次はロットンの番かな。
咲いて枯らしてはもう一回 最初からもう一回
誰もいないけどもう一回 もう一回
14位 マハラージャン『くらえ!テレパシー』
無茶苦茶カッコいい複雑なサウンドの中に潜む、絶妙で天然なコミカルさがなんか「恋愛下手な男の恋」って感じで、とてもフィットして良くないですか?
すごいロマンチックだけど、結局テレパシー頼みっていうのも、独特の趣きがある。
バンドサウンドの中にエスパー感やゲーム感のあるサウンドもあって、男子だなぁって思う、元普通のサラリーマン男性ソロアーティストだからこそ出せた気もする1曲。そういう人がアニメ主題歌するのも夢がある。
こっちを向いて 寄り添うとき
その意味が 君は違うけど
ずっとこのまま いられたら
変わってく気持ち もどかしい振り向きざま くらえ!テレパシー
同じこと感じられるなら
13位 MAN WITH A MISSION×milet『絆ノ奇跡』
言わずと知れた鬼滅の刃主題歌。
miletは予想通りだったけど、まさかマンウィズとコラボするとは。
「ダークファンタジーのバトルアニメの主題歌、和風でお願い!」加えて今回のコンセプトもあるという難題、
しかもLiSAもAimerも乗り越えてる分、ハードルがすごいけど、マンウィズのバンドスタイルでmiletの新たな魅力も出て、見事に役目を果たしたのではないだろうか。紅白も掴んだし。
熟練のクールさと秘めたる熱量を感じるサウンドは、時透くんのキャラや刀鍛冶という職人がメインに出てくる今回の話にピッタリだった。
君がいるこの世界もう一度愛せるまで
我が命果てようとも繋いで行こう
12位 ヤバイTシャツ屋さん『hurray』
彼らが時に出す直球に良い曲。
理由のいらない応援歌中の応援歌。
Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビと、いつまでも同じ目線でいてくれる安心感は彼らにしかない魅力。
ありぼぼさん結婚おめでとう!
心配ない!なんて 嘘や
心配しかないけど お前は大丈夫
11位 Chevon『Banquet』
勢いが半端なくなってきた北の怪物バンド、Chevon
改めてその自己紹介とも言える曲だと思うし、インパクトは見事でした。
谷絹さんの紡ぐ歌詞のインテリジェンスと語感の良さ、何より生々しい渇望が、リスナーの血も沸き立たせる。MVのように手と口をベトベトにしながら味わうべき1曲。
そう味わったなら、もうここはどこよりも温かい居場所になっているはず。
ここ最近のポストを見ても、まだまだフルコースには続きがあるようだ。
あとライブもすごかった。2024年はさらに幅広いメディアに取り上げられるだろう。
Banquet なァ、もっと俺を愛してくれ
最期を告げる一時まで、毎夜続く山羊の宴さ
10位 FINLANDS『東京エレキテル』
歌声にも、積み上げてきたギターロックにも、歌詞にもある圧倒的な個性を留めることなく、ここまでバランスよく、シンプルにまとめあげられたら敵わなくないですか。
1人の女性としてそれなりの年月を生きていかないと出会えない表現の隙のなさというか、極彩色かつ感情の起伏の連続の日々を大量に想像できる3分半弱。
この「愛している」には、言葉は同じでも、どれだけのシチュエーションで発されてきて、どんな景色を見せてきたのだろうね。
インタビューを読むと、そういった人々の多彩な感情の摩擦を歌った曲だとか。
「あーだから東京エレキテルなのか」と納得しました。
今週の運勢を運命と履き違える
定価以下のラヴソング
9位 日向坂46『シーラカンス』
よくバンドに「初期衝動」という言葉を使うけど、ひょっとするとアイドルの初期衝動はこういう曲のことを言うのかもしれない。
まだ当時加入半年くらい?の4期生だけの曲。
そのピュアで、まだ脆さも秘めた感情に、ここまでピッタリな甘酸っぱいサウンドを作り上げる、やっぱりプロの作曲家ってすげぇなと思いました。
そのくせちょっとクセのある転調で、それがまたサビの爆発力も増やしている。
この曲のセンターは正源司さんという方で、Mステスーパーライブで初音楽番組出演ながら見事代理センターを務めて「誰だこの子⁉︎」って話題になっていたメンバー。
単純にこの子を中心に4期生がスーパーアイドルの可能性はあります。
あの頃と変わってない
ときめきを見つけたんだ
まさか今も
そっと生きてたなんて奇跡だ
8位 トンボコープ『風の噂』
『Now is the best!!!』がスマッシュヒットし、この曲や『過呼吸愛』のような、時代に合った耳に残る軽快な歌詞とサウンド。
それだけでなく『嘘だって』のように雪村さんならではの視点から聴かせるサウンド。
その両方の魅力を同時に味わえる、何度か書いたけど今年のトンボコープの集大成的な1曲でクオリティがすごい曲だと思います。
一気に空気を持ってく歌い出し、コミカルさもあるメロディーから、華やかで力強くリスナーを呼応させるサビと全部好き。
僕自身、RADWIMPSが原点なんですけど、若手バンドで対バンしていいよとなったら一番納得感があるのは彼らですね。世界の捉え方にシンパシー感じる。
さらに個人的な話ですが、2月の僕の企画に出演してくれる予定でした。その時は直前でキャンセルになってしまいましたが「リベンジします!」って言っていただきました。
CDJ出てようが忘れてないからね!笑
それだけ僕も飛躍せなアカンのやな。
驚きで世界が裏返るような
遠回りにしてみせるよ
7位 ハク。『回転しながら考える』
今年一番の遊津場的スルメ曲。
大阪の21歳ロックバンド。
元々一括りにPOPともインディーとも言えない独特の心地良さがあるバンドだけど、「うわーついに彼女達だけのポジション見つけたんじゃないの」と思うくらいハマった。
とにかく緩急が素晴らしいんだけど、歌詞もハク。らしい等身大さがありつつ、また違った素顔が見えた気がした。
恐らくここからの音楽的進化が著しくなる予感。
期待大です。
回転してんだベイベ
回転してんだベイベ
考えることに疲れたから
今、少しだけね泣いて
6位 ルサンチマン『十九』
同世代の中でも独特な硬派なスタイルを貫き通す彼ら、初のフルアルバムのリードトラック。
切迫した息遣い、声の震え、言葉と言葉の間は、ルサンチマンほどのエンジンを搭載してないとここまでカッコよく伝わらない。
そんな年齢に似合わぬ演奏力もありながら、しっかり若さゆえの衝動を丸裸に出す歌詞があるから、幅広い年代に支持受けて当然なんだよね。
「君よカムバック」のインパクトは強い。
今年は大阪の大型フェスにも出演したし、来年はまた1つ上のステージで「令和にもこんなバンドいるじゃん」と思わせてくれるはず。
聞こえてないとおかしい
届いてないと困るんだよ
5位 Enfants『Play』
縛りが解かれたアラサーロックバンドは強い。
「楽しくやってこうぜ」の説得力が段違い。
吸ったタバコの分だけ強くなってる。
別バンドになると今までのバンドを完全に切り離すバンドもいるけど、彼らの場合は完全にテレンと別バンドという感じもしない。
ただ延長線上かというと、それも違って、別の世界線という感じなのかもしれないな。
FINLANDSやEnfantsのような年齢を重ねて単純に旨味が増してくバンドが、どんどん増えていけば(つまり続くような世界なら)いいなと同年代は思うのです。この世代じゃないと与えられない希望があるので。
楽しくやっていこうぜ
全部終わっちゃう世界
4位 Tele『ロックスター』
とても安心する優しいサウンドだけど、たしかに僕らが何か「息をし続ける理由」に出会えた時の感情を思い起こさせる曲。
MVの世界観もなんかいろいろ考察できるような気もするし、そんな感じで曲もいろいろ自分の思いを預ける隙間があって、とっても聴いてて”効く”曲って感じがする。
間奏の攻撃的なギターも、あまりに儚い歌声も、結局「とても純な曲だから」で説明が付きそうだな。
長く愛されるでしょう。
あぁ、ロックスター、誰かやつに教えてやれよ。
「とっくにお前はさ、誰かにとって奇跡なんだ。」って、
3位 RADWIMPS『大団円feat.ZORN』
どんどん挑戦していくロックバンドだけど、いよいよ本格的にラッパーとコラボし始めたか。
サッカー関連のタイアップも『君と羊と青』『カタルシスト』に続き3曲目だけど、さらに進化した鼓動の描き方。
コラボのメリットだと思うけど、野田洋次郎のパートの少年が、ZORNという強気な相棒に会って、どんどん膝を震わしながらも成長し、ZORNのバトルスタイルにも影響されながら、少年の中にある隠れた本能が覚醒していく…なんてストーリーが見える。
この1曲でサッカー漫画10巻分読んだ気分になります。
まぁもうとにかくリリックがカッコいいし、シンガロングも必然です。
大団円を描くのは
この俺以外いねぇ
狂喜乱舞絶叫まで
あと少し
2位 TOMOO『Super Ball』
1位はBUMPなんだけど(えっ)
僕の原点とも言えるRADとBUMPの間に挟んだのは新進気鋭のシンガーソングライターの1曲です。
特にエンタメの世界はそうだし、最近は若者にも「個性をとんがらせるのが一番」と伝える世の中で、
君の強さはとんがってる
その先じゃないとこにだって宿ってる
君の格好良さは鉄壁のシェイプじゃない
とこにだって活きてる
という歌詞は個人的にすごく救われさえした。
とんがるには絶対土台となる”丸”があって、そこに注目してくれたのが嬉しかったし、
この人は本当に人をよく見る人なんだろうなと思いました。
しかもその丸をスーパーボールというカラフルで弾む、遊び心のあるもので例えているのが本当に面白い。
ジャジーなんだけど右肩上がりにエモーショナルが上がるサウンドと、それを可能にする歌唱力。
なんか関ジャムでも取り上げられてバズりそう。
“槍出せ 角出せ”は要らない
丸いまま貫いて
さぁそして今年のベストソングは!
ベストソング!BUMP OF CHICKEN『窓の中から』
まぁぶっちゃけRADとかもそうだし、
BUMP辺りはもう殿堂入りにしていい気もするけど、
あまりに圧倒的に良かった。
NHK18祭の曲で、18歳世代と共に作り上げた曲。
毎年、その若い世代のエネルギーをもらって、毎年すごい名曲が生まれるけど、BUMPも例外じゃなかった。
もう最近はアニメタイアップが多く、さすがの作品に寄り添う名曲を生んでいるけど、
リアルな若い世代のストーリーに本気で寄り添ってくれたら、こうなるんだ。
もう歌詞とかは見ただけで泣けるので解説とかしないけど、MVでも藤くんが息切らしながら本気で叫んでいるのが更に涙腺崩壊する。
5分40秒辺りからの転調も必要不可欠で、やっぱり長尺でもいろんな表情を魅せて飽きさせないバンドが、これからの若手バンドにももっと増えてほしいなと思う。
BUMPを止めるのは君だ!
あなたに届くようにと声に乗せたら
自分でも驚いたんだ
応えて 重なる声