さぁ今年の20曲!
インディーズアーティストのベストは緊張もあるんですが、こちらは気楽にね!
♯邦ロック
♯インディーズ
♯ライブハウス
♯ライブ企画者
♯ライター
なんかこういう目線で見てます!
音楽オタクと言っても、目線は違うものです。
それではどうぞ!
20位 Mega Shinnosuke『サラバ宇宙、彼方未来』
ロックスターじゃん。
今となっては、新時代のソロアーティストの先駆けとさえ感じるMega Shinnosuke。
まだまだ全然若手だけど、それくらいソロアーティストが良い意味でも悪い意味でも増えてる。
そんな雑多な中でも、スピードを落とさず未来に向かっている彼のスタイルを象徴している近未来的なロックナンバー。
ヒット作を数年生み出し続けている中で、いつまでも”近未来”という言葉が使える希有なアーティストだと思う。
裏を返せば、彼に追いつけず、似たり寄ったりなソロアーティストで妥協しているリスナーも多いのかも…?
ついてこーい!
星屑のアイデアを彼方へと
ボクを愛せるように。
理由なんか無い方が
どこまでも飛べる気がしてさ
19位 少年キッズボウイ『ぼくらのラブソティー』
来年、とんでもねぇわんぱく集団がやって来る!
元々2年前くらいから、あらゆるオーディションで名を連ねる実力派で、
そこからちょっとずつちょっとずつ個性が確立していって、春に発表した『南池袋セントラルパーク』も良い曲だった。
そしてその1つの到達点かつ、ここからの狼煙となるような楽曲が今年に間に合った!来年は音楽好きの心を次々と奪っていくでしょう。
メッセージ性も強いけど、それをすごくピースフルに際限なく鳴らしていて、ダイレクトに音楽の力を感じれる1曲です。
ベイベー ぼくらが生まれた街で
海賊たちがみんなを殺す
18位 ねぐせ。『グッドな音楽を』
時代を担うポップロックメンズの強さ!
もちろんティーン層だけじゃなく、誰でもノれやすいリズムは、センスとかなりの量のライブを重ねた努力の賜物でしょう。
裏腹に歌詞はネガティブな感情や失敗してきた心情をさらけ出しながらも、「うん、そうだよね!頑張ろう!」と最終的に思わせる。
言葉数が多いという曲でもないけど、端的に沢山の思いが乗っていて、気軽に聴けるけど、味わいも深い。
様々な声があるバンドだし、それでいてこういうMVだと、また声は出てくるものだけど、
それを賢しく躱すんじゃなく、真正面にグッドな音楽を届けていくという決意も感じて刺さりますね。
気が沈んだ時こそ聞いてみよう
音楽にはそんな力がある
17位 電波無限大『サカサマデイドリーム』
今年のNo.1コラボソング!
今年めちゃめちゃバンドのコラボ曲、多かったけど1番です。
どんなコラボかはググってください。
今年の若手バンドのポップソングとして、前述のねぐせ。も強いけど、
さすがに4バンドがタッグした曲が良かったら、その上に置かざるを得ない。
単純にRe:nameの洋楽感、バイハンの奥深いスケール、the paddlesのゴツゴツとしたパワー、CAT ATE HOTDOGSのワクワク感が足し算。
土台のメロディも強くて、だいぶ4バンド+このコラボ企画を進めたFM802が、このメロディの上で飛び跳ねちゃってるけど、踏めば踏むほど楽しさが増強されている。
ライバルでもあり、同世代の戦友でも彼らの絆と関西ライブハウスシーンへの愛で溢れた1曲です。
WHEELが加速していくHarmonic!
16位 KANA-BOON『メリーゴーランド』
原点回帰のらしさ全開ナンバー!
高速ロックってわけじゃないんだけど、
キレとテンポで、否が応でも心が弾んでしまう感じ。
それでも2分台の曲じゃなくて、4分以上しっかり聴かせるのは、
00年代のギターロックの影響受けた彼らのらしさ。
少し年季が入ってきたのも相まって、より良い。
芸人で例えるとNONSTYLE。
最終的に50代くらいでも聴いているのはKANA-BOONかもね。
MVはコインランドリー、クセのあるダンス、謎の美女、オフショットと、若手バンドにありがちなもの全部詰めている。わざとでしょう。
何十何百何千何億何十億何百奥何千億
その中から一番大切な言葉を選べるように
15位 official髭男ism『ミックスナッツ』
こんなカッコいい「胃もたれ」を聴いたことない。
太田胃酸もびっくり。
やっぱりボーカルが圧倒的です。
「know〜〜!」とあんなに強くハイトーンかましながら、「仮初まみれの日常」になんであんなスッと戻れるん?
すごい印象を残してくれるから、歌詞もすごく覚えやすいんだよね。そしてカッコいい。
その他、ギミックとボーカルの凄みが多すぎて腹いっぱいです。
ちなみにSPY FAMILYは一期だけ見ました。
仮初まみれの日常
だけどここに僕が居て あなたが居る
この真実だけでもう胃がもたれていく
14位 ズーカラデル『ピノ』
なまらちょうどいい。
ここまで偶然にもポップ色が強いロックが続いてますが、
この曲が僕にとってあらゆる項目で一番ちょうどいいです。
この曲はポップというかカントリー寄りかもしれないけど。
力が抜きすぎても、入れすぎてもない。
でも重みはしっかりあるんだよね。
無駄もあるわけない。
ある意味ズーカラデルは殿堂入りにしてもいいような安定感です。
思いつくかぎりの
簡単な愛の言葉を あなたに話す
僕ら 残る時間でどこまで行ける?
できるだけ早足で歩く
13位 Unpleasants『ほろり』
このダークホースを聴くのです!
失礼ながらあなた絶対知らないと思います。
そもそも高校生バンド。
関東の高校生バンドシーンは宝の宝庫で、常に業界人が貼り付いています。
ただ実はそのシーンにいるかと言えば、そうでもないんです、このバンド。
でもだからこその無添加の、まさにタイトル通りの”ほろり”感。独特な緩急にほぐれます。でも最後は拳を握り締めます。
なんか実家の畳の上で聴きたいわ。
不幸の上に愛があんだって
教えてくれないのはかつて誰かが
同じ轍を踏んでいたから
そう、どうでもいんだって
構わない構わない
おいでおいでよ
12位 Ado『新時代』
やっぱAdoってすげえんだな。
昨年からあれだけ世の中を席巻しながら、今年も全く衰えなかったし、それで「新時代だ!」と叫ばれたら、もうジャンヌダルクじゃん。
たしかにパラレルワールドへ誘う力がありますし、中田ヤスタカもこんな真正面なのもいけるんだね。
ちなみにFILM REDは見てません。
ネタバレは読んだけど…。
Adoも健康には気をつけてね。
世界中全部変えてしまえば
変えてしまえば…
11位 NEE『月曜日の歌』
月曜日の持つ特有の不気味さ。
前職でシフト勤務の仕事に就いていて、別に日曜日が定期的に休みじゃない日々を過ごしていても、それは感じるものです。
そして今、日曜日は基本休みで翌日仕事なってる今、やっぱり刺さってます。
でもシンプルに元気付けるとかじゃなく、NEE側もなんか月曜日という魔力に狂っちゃいながら、月曜日に送り出しちゃってるんだよね。
ゆえにより、この曲には信頼を込められます。
ちなみに作詞のくぅさんは、クラスに馴染めない人間の歌とコメント出してました。
戦ってばかりの主人公の謳歌
10位 さユり『DAWN DANCE』
アルバムで唯一MVやタイアップのない曲。
酸欠少女のMVは見てて凄く脱皮感があって好き。
まず5年ぶりとなったフルアルバムは、今年のアルバムの中でも傑作です。
その中でも一段、二段、三段とパワフルな歌声。彼女はもはやパワフルな歌声という表現じゃ収まりきらないけどね。
もう近道とかないんだな、と教えられます。
ラスサビ前の「ドーン!ドーン!」と音が合わさるとこ聴くと、
寄り添うとか、背中を押してくれるとかじゃなくて、本能で動ける。
階段を作るのだ明日へ
まず一段二段三段四段と
9位 Rudo『象る』
これ、歌われてきた「生活」の答え。
この曲を聴くと、自分の輪郭が本当にハッキリします。
そして自分が今、何分咲きなのかも分かります。
今、自分の生活を確かめたい人に贈りたい歌。
事務所所属も決まり、ここからさらに届く人が増えるのは違いない。
あなたが求めていた進化したロックのスタンダードがここに。
形のない生活から私を切り取り
今を象れたならば
ただ前を過ぎく無機質な時間も
いつか振り向くだろうか
8位 Aimer『残響散歌』
『紅蓮華』のハードルを越えた!
落ち着いた歌声がどんな風に鬼滅の刃と絡むかと思ってたら、派手じゃねぇか!踊れ!踊れ!
でも「鬼が潜む夜感」は消えない。このバランスが魅力。
というコメントをAWAで出したんだけど、結構好評で嬉しかったです 笑
まぁいつ聴いてもテンションが上がる曲。この煌びやかさは一生消えない。
ちなみに遊郭編は見ました。
どんなに深い後悔も
どんなに高い限界も
掻き消して 残響
7位 SEKAI NO OWARI『Habit』
大人の俺が言っちゃいけないこと言っちゃうけど
説教するってぶっちゃけ快楽
この歌詞はやっぱり面白いし、このキャリアで出しても受け入れられるのは彼らだけでしょう。しかも映画のタイアップ曲でしょ?
ダークなセカオワは元々好み。
でもコミカルな感じ、メンバーの父親・母親になって生まれた特有のゆとりが出てる感じ、
そしてMVではFukaseさんの俳優経験で培った魅力も出てるようで、
本人達も「まさか」だろうけど、4人の魅力が全部出ちゃったーってなってるのではないか。
Tiktok攻略もセカオワには簡単すぎたね。
もう一度既にロックシーンを変えてるバンドの1組だからね。
6位 Organic Call『ブルーアワー』
この世にたくさんある、夜明けの曲の中で、突き抜けて早い。
世界がまだ今日の空気をまとう前に、爽快に鋭く鳴らされる。先制攻撃にこのパワーは、アルゼンチン代表も驚くよ。
あとその年のベストライブはやっぱり公表しにくいところがあるから、毎年公表してなかったんだけど、
今年、お客さんとして見たライブでは、圧倒的に「東京日輪音楽祭」のOrganic Callだと言わせてください。
まだ言葉にしにくいところがあるけど、このライブを見て、バンドがライブすることがちゃんと世のためになってると確信できた。
完璧な答えではないんだけど、ミュージシャンは、最強のサービス業なのかもしれないと思ったから。
その気持ちもあって、今年後半によりこの曲が刺さりました。
来年もオガコには目が離せない。
零れ出した涙はいつか君を救うのさ
5位 seeeeecun『Okay Monster』
あかんて!それ全社会人が子供に見せないように隠してるものよ、seeeeecun!
元サラリーマンすぎる歌詞が、あまりにも社会人リスナーに刺さる。いっそのこと体がバラバラになればいいのに、五体満足な自分がいるところとか…母親には「大丈夫」と答えているところとか…
めちゃくちゃギンギンなロックサウンドだけど、思わず真顔で聴いてしまった貴方。仲間です。
愛は足りてる?
Iは足りてる?
4位 ルサンチマン『忘れそう』
この曲の強さは文字で伝えるには限界があるので、図で伝えます。
マジでふざけてはなくて。
でもこの心のぶっ壊れたバロメーターは、誰しもが持っているものでもあって。
ルサンチマンはバンドという形を選んだ。
「君は何で?」と問われている気分になる。
いつかHALのCMやってほしいね。
幸いだ 僕は だってこの先は 想いも 記憶も 全部歌える
3位 マキシマム ザ ホルモン『刃渡り2億センチ』
最強で唯一無二の1分半。
荘厳なイントロ。
カオスすぎて普通許されないサウンドと歌詞が襲いかかる1番。
突然のララバイ。
そして全てがキラーワードのサビ。
チェンソーマンに対して、これ以上ないセンテンス。この血と血のぶつかり合いは、さすがにここ最近のホルモンの中で、一番リスナーの性癖を狂わしたのでは。
これはフル尺?
ぶっちゃけもうこれで完成されてるけど、ホルモンなら、さらにコッテリ増し増しにするんよな…血液ドロドロになっちゃうよ…おかわり…
ちなみにチェンソーマンは見てません。
グロいの嫌い。
でもこの曲で作品のイメージやキャラクターまで伝わるからすごいのよ。
この溜まる溜まる血みどろを
ただキミにキミに捧げてた
2位 藤井風『まつり』
地球から連れ出してくれるんだけど。
ユートピアすぎる。
でも曲から匂うのは、田舎の夏祭りのあの土の匂い…
目を閉じれば広がるのは、子供のキラキラした笑顔…
…
あ、やばいやばい。魘夢に眠らされていた⁉︎
藤井風は鬼⁉︎
いやぁ炭治郎でも無理だと思うぞ…
なんかもうそれくらい。
フィクションの世界みたいなのと、日本人の和の精神のリスペクトを、両方感じることができる。
ライブ動画だと、さらに人の力でこの曲が増強されていて、ヤバイなと思いました。
ところで鬼滅の刃の例えは伝わったかな…
比べるものは何もない
勝ちや負けとか一切ない
ない ない
そして1位は、恐らく予想通りです!
1位 official髭男ism『Subtitle』
もうこれ以上の説得力のある冬のラブソングは出てこないんじゃないか。
音楽を好きになってから19年、齢30で思ってしまいました。
「言葉はまるで雪の結晶」
だから字幕で残すこと。
…
…
え、この歌詞は紫綬褒章かなんかもらえませんか?
何度読んでも感動してしまう。
短歌や俳句でもなく、小説でもなく、歌の言葉として過不足ない文章。
読んでいて手に取るように分かる温度感と、登場人物の表情、エンドロール。
しかも、ドラマの世界観とマッチさせる。
ちなみにsilentは、、、見てません。
髭男はすごい!すごい!とずっと最近言われ続けていて、その凄みを感じる一方、
僕の中ではまだちょっと"POPすぎる"・"どことなく平成が残ってて古い"って感じがあり、刺さるとまではいかなかったんですよね。
単純なひねくれもあったと思いますし。
でもこれは完敗です。
しかも音色も音飾も、かなり変だよね?
コード進行までは分からないけど、かなり入り組んでいる印象…
でもしっかりある王道感。
もう横綱!
それでいてこれは完全にフィーリングですが、ミックスナッツもSubtitleも、今までの藤原さんよりもすごくエモーショナルに感じたんですよね。インディーズ好きはエモにも弱いです。
髭男、藤井風、あとKing Gnuで、ぜひ世界に日本の音楽の素晴らしさを届けてください!
雪が溶けても残ってる