邦ロック最前線情報局

元地方勢の目線から、邦ロックの最前線を

2023上半期にピックアップしときたい6曲

2023年も半分くらいが過ぎましたね。
いつも上半期はどういう風にまとめようかなと思うのですが、今回はシンプルに個人的トピック的な6曲であります。
「もっと聴かれてほしい!」という数字面だけじゃなく、「こんな曲作ったんだから只者じゃない!」と期待を抱かせる6曲です。
どうぞ!

the pullovers『むてきのふたり』


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いろんな経験をしてたどり着いた自然体なバンドだから表現できる愛の深いところ。
そんなバンドの音楽だからこそ除き見ることができてしまった、"ふたり"の不可侵領域。
始まりはなんかサウンドがキラキラして、紆余曲折を経て、綺麗な愛に駆け抜けて終わり的な展開かと思ったら、「これがわたしたちの愛情?」という歌詞から、ちゃんと不穏になって、壮絶なアウトロ。騙されるドラマチックギターロック。

ボーカルのCettiaさんも、ギターの佐々木さんも、このバンドの前から精力的に活動されていたけど、今はここまでの「日常=音楽」というゾーンに入ってるんだと認識。
派手さはなくとも、これからも西永福から名曲を響き渡らせるし、関東の若手は彼らを通るだろうなと感じました。


あるくとーーふ『太陽の沈む街』


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ファンタジーの宝箱を沢山持ってる若手バンドといえば、メジャーデビューしたクジラ夜の街を思い付く人が多いでしょうが、あるくとーーふも違った味わいのファンタジー宝箱、沢山持ってるんですよ。
で、この宝箱を開けてみたら、謎の海の、謎の船の上の、謎の寝室に、謎の時間帯に、一人ぼっちで連れてこられた。そしてこの利佳子さんのハミングから、バンドの放つスモーキーなサウンドに包まれる。個人的にはたまらなく心を奪われた1曲です。

クオリティの高いPOPを鳴らし続けて、ついに映画主題歌も決まった、あるくとーーふの進撃に注目しましょう!

G over『drive』


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匿名性の高いSNS発アーティストの鳴らすオシャレ音楽に飽きてますよね?僕は飽きてます。

そんな中でこの曲がMV50万回再生間近なのは、1つのきっかけになりそう。
このG overもまぁそういうタイプと見られてたんですけど、まずバンドであって、ならではという域を超えた骨太なバンドサウンドとボーカルのカリスマ性が、ついにしっかり届いたと感じます。そしてこのMVはついに本人達が出演していて、いよいよ生ライブになるのでは…と期待しています。
わりと活動開始から追いかけているバンドですが、今までの突き刺す感じから、「こっちにおいでよ」と余裕が出た感じのタイミングが、すっごいバッチリだったような。下半期のニュースがとても気になる。


リスキーシフト『NO SMOKING』『ゆれる』


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先日が初大阪(見たかった)ということですが、いやもっと全国に知られてほしいなというバンドの1組です。
スペースでyodomiのこーがさんに聞いて尚分かったのですが、音楽の引き出しがやっぱり多いんでしょうね。『NO SMOKING』のキュートさも、『ゆれる』が見せる情景も、良い意味で本当に嫌らしいコースをついてきて、何回も見逃し三振を喰らっては、ニヤついてしまいます。


HATAKE『boys』『傷口』


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淡路島から精力的に届けていたバンドカバー動画から話題となり、今や全国のライブハウスを駆け抜けているHATAKE。
ただただカバーでワンチャン狙うようなバンドではないことは分かってたし、ずっとライブ見たいなと思ってて、今年の3月にやっと初めてライブを見れました。

もうめちゃくちゃ良くて。ライブハウスで見るピンボーカルの良さが、かなり伝わってきたのが印象的だし、ずっとカバー動画上げてきたからこその一体感?それが爆発した『boys』という曲がすごかった。
そしてそこからまもなくして発売されたミニアルバムの名前が『Boy's』。収録されてるのかなと思ったら無かった 笑。ただ恐らくまだまだ上のステージに行った時にまで収録は残しておきたいのも分かるくらいの曲。YouTubeに自宅アレンジのはあるので、気になる人はぜひ。
それとはまた違った大人に向かうことをしっかりとした王道なバラードとして歌う『傷口』がまた良い曲。

まぁ良いライブは上半期も沢山見たけど、印象が一番変わったという点では、彼らと、DNA GAINZというバンドでしたね。


Enfants『Play』


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この攻撃力、最高。
テレンのメンバーとは同い年というのもあるので、メチャクチャ感じる「これが30才の、特に男の感受性です」というところ。

「つまるとこ、人生はそう」というのを再認識して、これからサバシスターとか、Organic Callとか、amanojacとかのバンドと対バンしていくんでしょ?手強すぎ。
最近はシナリオアートCzecho No Republicといったバンドが、20代前半のライブハウスシーンのバンドとやってる印象あるけど、このミックスが趣向的にたまらない。にしてもEnfantsは劇薬になりそうです。



まとめ

音楽の海は広くて、まだまだ出会ってない名曲や、実は聴き返したら名曲もあるでしょう。
その候補になれば幸いですし、下半期ももっと広く聴いていきたいです!

ちなみに上半期ランキング的なことをすると、BUMP OF CHICKEN『窓の中から』が根強い1位になりそうなんですよね。それを覆す曲に下半期出会えるか。楽しみです!

それでは。