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おいしくるメロンパンが新作で史上最高のスリーピースバンドになろうとしてる

Trailerの時点でビリビリきた。
そして『nazca』のMVは僕の中でおいしくるの過去最高を記録した。
明らかに何かが違う予感が漂う、
おいしくるメロンパン新譜『hameln』

その予感は的中。
Trailerの2分で感じた衝撃が、
さらに純度と驚きを増して鳴り響く、5曲の約18分間に、
僕は夏の暑さも、誰かに抱いていた性的な感情も、23時前の睡魔も忘れてしまった。


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おいしくるメロンパンの印象ってどうでしょう?
知らない人からすると、名前がポップで可愛らしいし、見た目はミステリアスながらも少しキャラクター感を感じる人も少なくないと思う。


とりあえず『色水』あたりだけで判断してると、独特な言い回しで世界観を作る、技巧派のイメージが強いかもしれません。


しかし今回のビリビリの正体の1つでもあると思いますが、
ギターも、ベースも、ドラムも、その少年のような歌声も、派手ではないが、強く前面に出よう出ようとしている、とても攻撃的なサウンドであることが、CDやライブでは感じることができるバンドです。(ライブはもうだいぶ前になるけど)

むしろスリーピースで各パートが優しく調和していくというより、バンド内でバチバチにメインディッシュな音をぶつけながら、グルーヴを高め合い、
聴く者・見る者は、その異次元にまで高く飛んでいきそうな3人から目を離せなくなり、曲が終わって「フッ」と一息ついた時に、謎に心地よい解放感と、自分はとんでもない歌の世界を目撃したという悦が体の中からジワジワと広がっていく……

パンクバンドの音圧でねじ伏せる強さとは、
もちろん違うんだけど、例えるなら、
独特なステップで攻撃をかわされ、
気付けばスッと体を中に入れられ、
静かに「プスッ」とナイフを一差し入れられたような。
そしてジワジワと、でも確実に死んでいく(魅力にハマっていく)ような。


この見た目に似合わずクールな殺人的なクセこそが、おいしくるメロンパンなのだと思うが、今回の新譜は、本当に聴いた者全員の息の根を止めにかかってきている。
アサシン(暗殺者)としてのレベルが、ちょっととんでもない。



内容


まず1~3曲目から各々の楽曲の持つクリティカルヒットする音と声に、呼吸の仕方を忘れる。
4曲目は少しホッとする曲だが、
だからこそラスト5曲目『nazca』で、
僕らはどこまででも飛び立てるような解放感と無敵感を覚えることができる。


史上最高のスリーピース、
とタイトルにしたが、
その1つの理由は聴いていて、あらゆるロックシーンを彩ってきたスリーピースバンドを思い浮かべたからだ。


ストイックにスリーピースの音に限界を作らず鳴らすそのスタンスは、チャットモンチーの生音のこだわりを感じさせるし、

その過程で必然的に出てきただろう、攻撃的なベースライン、喉を飛ばすような歌い方に、凛として時雨が脳内でトレースされ、

虚無の中にも、とても人間らしい血の巡りの温かさを感じる歌詞とサウンドにはplentyが頭に出てきた。


ただどれでもあって、どれでもない感じがもちろんあって、
時に静かに、時に速く、独特なステップリズムで曲の終わりを迎えようとする、この飽きの無さこそが、暑さや呼吸を忘れるほど聴き入る要因であり、おいしくるメロンパンにしかない、「~っぽい」という形容を越えた、強いオリジナリティなのだと思う。



もちろん、こういった点はダークホースとしてRO69を優勝した時から見込まれていたのだろうが、
あれから2年か。
この2年で技術面はもちろん、ライブバンドとしての力強さが、
この新譜で想像以上に進化していることを見せつけられた。

『nazca』の最後、ナカシマさんの「僕達は」の歌声は厚みを増し、今フェスやサーキットライブハウスで当てられている会場の、数倍大きなホールで響き渡る姿が想像できた。



まとめ


インディーズ開拓アカウントとして、
大きなコンテストで優勝したバンドは、どうしても気になるのだが、
そこからスターダムまで上がっていくのは、どのバンドも苦労している印象がある。


やっぱりどうしても、その時の印象が強く、そこに苦しめられたり、燃え尽きたりしてるバンドもいるんだと思う。


おいしくるメロンパンにも、その壁に勝てる確証は今までなかった。
しかしこの『hameln』は、その不安が不要であることを十二分に示している。


これフルアルバムどうなるのか。
今、最も殺傷能力の強いバンドに駆け上がった、【アサシンバンド】に、今後も注目しなければならない。


あの、殺すとかいう表現は、全部脳内で「ハマる」とかに変えてくださいね(笑)






それでは、この辺で。

nazca

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