このアカウントというか僕の中で、
「言及は少ないけど好きですよ。
シャンペから音源も持ってますよ。
でもワンマンとかには行かないですね…
フェスでなら率先して見てます。
これでファンって言っちゃダメですか?」
ランキング1位はドロスである。
しゃらくせ。
ただ[ALEXANDROS]にはもう1つ、
僕の中で1位の項目がある。
それは「学生の時聴いた時と、社会人になってから聴いた時とで、曲の受けとり方が違うバンド」でもランキング1位、というか一番先に頭に浮かぶのである。
そういうバンドって結構いるじゃん、
とも思うのだけど、先に書いた通り僕は[ALEXANDROS]はにわか。
本当に大好きなバンドはRADWIMPSとかBUMP OF CHICKEN、アルカラやTheMirrazなので、もちろんその辺りを聴くと、学生時代の思い出も反芻しやすい。
ただドロスは大学生当時から好んで聴いてはいるけど、何か特別に思うとこがあるわけではない。
でも、そう感じるランキング1位なのです。
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そこには彼らにも社会人経験があるという背景ももちろん影響している。
でもそれだけで言うとアジカンにもあるし、back numberにもあるし、今もバリバリに社畜しながらのバンドはたくさんいる。
でもそこで川上洋平さんの書く歌詞が他と何が違うかなと思ったとき、
僕が感じ取ったのは、彼の歌詞はありきたりなルーティンの生活の中で生まれたというイメージが強いこと。
もちろん自殺大国日本ではあるのだけど、
大抵の人は嫌なこと、面倒なこと、不安なことが待ち受けても、
まるでルーティンのように、朝早く起きて、授業や仕事、部活をこなす、何も変わらない明日へ吸収されるように向かっていく。
やっぱりドロスのメンバーは学生時代から30才前くらいまでになるのかな、この生活をずっとしてきたから、日常や平凡に拘束された分の特別に対する憧れが強く染み出ていると思います。
安定した明日が来ることってもちろん奇跡と言えば奇跡なんですけど、
ただただ平然と流れ行く明日を迎えていくと、改めて気付くと傷だらけになってたりするんですよ。
でもその傷って「みんなそうだから」と言われ、スルーされがち。
そこを最もスルーしてないバンドでかつ諦めず結果を残したバンドだから、
18祭世代の繊細な心にも説得力があって熱が届くし、
大人になって働いて、普通に生きてしまってる自分の年齢になっても変わらず刺さってんのかなと思う。
新曲の『あまりに素敵な夜だから』はじめ、
生々しいまでの傷を隠さず、かと言って完全に肯定するでもなく、負も含めて自身のエネルギーに変えて、クソッタレ共を驚かせてやれ!オラ!みたいな感じで勇気を与え続けてるんだけど、
やっぱりその1番の曲はありきたりだけど、
『Starrrrrrr』なんかなと。
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この部分の歌詞。学生時代は「将来が見えない不安に刈られる僕らに力強いなー」くらいに思ってたけど、
サラリーマンとなって聴くと「あ、これは大人になったからこそ書ける歌詞だ」というふうにしか思えませんでした。
あの洋平さんだから10代から表現可能かもしれないけど、
この喪失に対する感覚というのは、やはり大人独特の感性ですよ。
それがありつつもティーンにも届く歌詞の終着点で伝える、
よくバンドをアピールするときに使う、文学的な歌詞とは違うけど、やっぱり魅力的な歌詞を作る人ですね。
また、この時期ってちょうどドロスもステージが上がっていて、
かつ元々英歌詞中心でしか歌ってなかった彼らが思い切り日本語にシフトしてたりと、
ドロスにとってもかなり転換期だからこそ生まれた過去の自分に捧げた決意の曲でもあるんじゃないでしょうか。
よくよく調べてみたところ、同年代のサカナクションが夜のRUSH BALL(大阪の夏の大型フェス)を沸かしたことに対する悔しさがきっかけだそう。
だからStarなんだって。
まーとーめー
世界一カッコいいバンドを目指す彼らは、
ファッションもこだわってスタイリッシュだし、
第一印象はかなりスマートにシーンを駆け上がっているふうに見える。
しかし、分かりやすくバンドマンのような堕落した生活はしてないんだけれども、
よくあるルーティンの中に捕らわれそうになりながら培われた、
起死回生への努力と、
もがき苦しんだ経験と、
あとは夢を諦めていく仲間の姿、
叶えていく仲間へのジェラシーも、
彼らの内面の「カッコいい」に繋がっているから、
今があるんだろうなと大人になってより思いました。
そういう今までのバンドとはまた違った、
18祭でのメッセージや新曲はいかがなものなのか。
同時に新たなドロスの表情も見えるでしょう。
それでは、この辺で。