邦ロック最前線情報局

元地方勢の目線から、邦ロックの最前線を

僕が取り上げ損ねた「3年後主役のバンド」2019ver.

こんなアカウントしてるんだから、
もちろん常に最新の邦ロックにアンテナを広げている。

でもそのレーダーに全てが全て入るわけじゃない。趣味だし。

でもやっぱタイミングがあったのに、紹介し損ねたバンドがいたら……



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……という気分にそりゃなります。
本当にいい曲しかないし。


てなわけで今年も僕の負け惜しみ企画、
普段紹介してないけど、紹介したい若手アーティストを6組紹介します!
悲しいかな、前回まぁまぁ好評でした(笑)


【2018年verはこちら】
僕が取り上げ損ねた「3年後主役のバンド」8選

僕が取り上げ損ねた「3年後主役のバンド」8選 - 出会い厨より、情報厨



それでは、どうぞ!



osage

osage「移ろう季節に花束を」MV - YouTube


MVはわりと早くから知ってたんです。
その時も気にはなったんですが、歌もの全盛期の中で見定められなかった。
しかし、このバンドをCD音源で聴いたとき、世界が変わってしまった。

ここまで息遣いが武器になるバンドはどこにもいない。どこにもいなさすぎてミスチルを引き合いに出す人が多い。
そりゃマカロニえんぴつやsumikaを見出だしたmuffin discsは見逃さないし、
そこからライブバンドとしての評価の上がりようも高いのは、やはり繊細さしっかり曲に付けているからだろう。
スピードやノリに生き急ぐ現代に現れた生粋のソングメイカーだ。

ちなみにその音源CDとの出会いは、
お世話になっている「売れる前から、知ってたし」さんの『袋とじコンピ』というCDのレビューをした時です。
いきなり出てきたosageのアップデートに脳内混乱しましたし、CDを聴くべきバンドもまだまだいるなと思いました。


☆対バン見てみたい!
仙台の歌もの代表でRadicalismや、曲の繊細さで言えば関西のAOI MOMENTなんかもいいですね!


AliA

AliA「かくれんぼ」MV - YouTube



ただ者ではないとは思ってた。
実際にメンバーにはスタジオミュージシャンなど経験豊富な方もいる。

そういうのが知られると「企画もの?」「歌い手やアニソンの邦ロックへの領土侵入?」と白い目で見られるし、もう見られてると思う。

でもそんな6人が持ち合わせてるものを本気で全てをバンドに捧げてる。
結局この失うものがあっても突き進むスタイルこそが最もロックバンドであることを示し続けてて、勝ち抜いてる。

このAliAが出てきたことで無名バンドがMVからバズるには、この完成度を示さないといけないといけなくなった。
それは多分、「バスる」が死語になった瞬間かもしれない。
これからはよりライブはもちろん、Eggsやsoundcloudの新たなプラットホーム、コンテストや企画で事前に評価を高め、YouTubeに出すときは完成度高いのしか求められないだろうな。
それかMade in Me.のようにハイペースで曲を作り続けるか。

ということで☆対バン見てみたい!は新しいことを続けるMade in Me.や秋山黄色。


CAT ATE HOTDOGS

CAT ATE HOTDOGS - Drops - YouTube


これからeo music tryで気になった10代バンドはしっかりチェックします!と反省させた逸材。
関西最大規模でオールエイジインディーズ対象のコンテストの中で存在感見せる10代はやっぱりすごいなと。

昨年の晩秋あたりからじわじわ来て、十代白書の予選を勝ち抜いたくらいから、どんどん拍車がかかり、ライブは増え、僕は手を付けられず(笑)
そして3月の十代白書優勝!
この夏も大型サーキットにも出演した。

その取り憑かれたようなギターの変幻自在な爆音から始まる、渋さと若さを包括したネオスタンダードなリズム隊とボーカルは体のあらゆる急所を刺激してくる。
曲の多様性、4人のキャラクターも含め、どんな邦ロック好きもどこか愛してしまうポイントが必ずあるから。

☆対バン見てみたい!
関西の先輩・ナードマグネットは近いうちも想像できるし、同年代だと札幌のSULLIVAN's FUN CLUBかな。

時速36km


時速36km / 七月七日通り MV - YouTube


どこか自分は「本物のライブバンド感」に少し冷めてるところがある。
それを演出したりしてると、もう嫌い。

必然的にライブバンドにたどり着いたのは数少なくて、そこを見極めるのをYouTubeとかでするのって、多分やっちゃいけなくて簡単に言葉にできない。

とかいう臆病な言い訳も受け止めて、ライブハウスで待ってくれているバンドだと、ちょっと遅く気付いたのが時速36km。
なんか感情が爆発してる中に、少し陰な気持ちも分かりやすくあって、でもその弱さが強さになるという江古田の奇跡を見てるようでカッコいいのだ。


☆対バン見てみたい!
ChroniCloopといったバンドでもいいんだけど、アウェイでこそ力が出そうという勝手な印象があるので、スピラ・スピカなんかでも面白いかも……


有澤百華

有澤百華「魔法が使えたら」 - YouTube


2月のオーディションライブを見たとき、「すんげぇのがいた!」
誰やと調べたら、もう1万人フォロワーがいました。そりゃいるわ。

歌とギターのみでバックバンドが見える。いないはずのオーケストラが聴こえる。
SSWを生で聴くとバンド以上にシンプルに届くから感動しやすいけど、そこまでの情景を出すのは初めてだった。それは初のMV『群青ソース』からも感じられるよ。
この『魔法が使えたら』は音源では、他の美しい音が倍効果してるけど、この儚さが目の前にいると背筋伸びるよ。

まだ10代。どんなチャンスを選んでステージアップするかな。

☆対バン見てみたい!
同じSSWの遠藤理子もいいけど、
なんかバンドファンともっと相性良さそうなので、教育番組やOrganic Callみたいなバチバチなライブバンドとも見たい。


クジラ夜の街


「夜間飛行少年/クジラ夜の街」をEggsで聴こう。
https://eggs.mu/song/05d8056216dfe1a1dee55ab9ce9ada881085849881df0be6313142c513e47929
#eggsmu #nowplaying @Qujila_band


リュックと添い寝ごはん、UMEILO、ルサンチマンとかは取り上げといて説得力ないですが、一応高校生バンドを取り上げるのは慎重にしてます。
やっぱりまだまだ未完成だし、これからの進路を狭めるわけにはいかないから。

そういうことで他にも主にEggsでカッコいい高校生バンドいても取り上げないこと何度かあるんですけど、ちょっと飛躍と曲のレベルが段違いでしたね。

出れんの!?サマソニもROJACKも制して、もう「ジュニア部門」という括りには考えられないです。
そして曲もジュニアの勢いだけで歌われてないです。

とにかく現代の10代の気持ちや目線を丸裸に出してる。
そこにはテンプレートな10代の無鉄砲な希望や青臭さだけではなく、
ミレミアム世代だからこその冷めた感じ、そこから生まれる優しさ、それが繋がっていく様が曲にしっかり包まれていて、若い感情が具沢山どころではない。最早スーパーマーケットとなっている。
そこがスタンダードな4ピースでも、新しく聴こえてくる理由だ。

☆対バン見てみたい!
上記のルサンチマンなどはもちろん、関西ではmy sister circleやBye-Bye-Handの方程式などの感情豊かな令和バンドと見てみたい!


まーとーめー


まだまだいるんですけど、昨年に続き、僕のメンタルが持たないリターンズなのでここまで。

とは言えメインストリームに立つのはこれからの6組。
その物語の序章を感じてくれたら嬉しいです!



それでは、この辺で。