邦ロック最前線情報局

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遊津場の2019年上半期ベストソング10!

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タイトルの通りです!

何が出てくるかは結構予想つかない自信があります。

理論とか技術とか分かってるわけではないですけど、
或るインディーズ好きの観点もふんだんだと思うので、
「やっぱりこの曲ね」「え、何この曲」の2種の感想を持ちあわせてくれたら嬉しいですね。

それではどうぞ!

10位 ヨルシカ『だから僕は音楽を辞めた』

ヨルシカ - だから僕は音楽を辞めた (Music Video) - YouTube


絶望的で衝撃的なタイトル、
1秒でキラーフレーズ、キラーサウンド、惹かれるMVのイラスト、
そして曲が進むにつれ、最近ヨルシカ注目浴びてきっと幸せとか勝手に思ってたことに対する裏切り。

「歌詞とか適当でもいいし」
「売れることこそがどうでもよかったんだ」
普通にリスナーからしたらショッキングな言葉だと思うんだけど、
それ以上に特にネットアーティストの印象の強い彼らの生々しすぎる言葉に、
胸を打たれ、自分を省みるほどの力を持つ1曲になっている。

現代の音楽を取り巻く状況をいろいろ考えさせる曲にも聴こえるし、
それは邦楽の進化なのか、退化なのか、さらに考えさせる1曲。

9位 赤い公園『Highway Cabriolet』

赤い公園「Highway Cabriolet」Music Video - YouTube


逆にこの曲は普遍的なロックサウンドと英歌詞のカッコ良さと、
詩的でゆらゆらしている日本語のリズムの柔らかみと大和撫子的な艶やかなボーカルが、
和洋折衷してるみたいな、さすがプロフェッショナルなJ-ROCKと感じた1曲。

当初はベストテン入りするとは思ってなかったんだけど、
聴けば聴くほど「津野米咲」という才能が、
成長途上中のバンドとはちょっと高い一線を引いていると感じて、
あれまあれまと9位に。
まぁSMAP相手に名曲作る人だしね。

最近ライブもヤバいくらい良いと聞くので行ってみたい。


8位 米津玄師『海の幽霊』

米津玄師 MV「海の幽霊」Spirits of the Sea - YouTube


マジで1回で海中で生活しないと書けないんじゃないんですかね、この曲。

原作も好きで、作るならこういう曲と既にイメージしてたらしいですけど、
前世リヴァイアサンかなんかでしょう。
そう思わないと約4分で海の母なる感を再現できる説明がつかない。

本当にMVの女の子のまゆ毛の本数まで計算してたんじゃないかというくらい、
『Lemon』の印象を改変する曲。
でも別に『diorama』みたいな過去作に回帰しているわけでもないから、
ただの進化。ヒエッ


7位 オレンジスパイニクラブ『キンモクセイ

オレンジスパイニクラブ『キンモクセイ』Music Video - YouTube


この脱力的で、でもピュアなラブソングをもっと届けたいです。

ちなみにキンモクセイ花言葉は、
謙虚や真実。
脱力的でどこか気恥ずかしさもありながら、
「最高あんた最高」
って、歌っているところと、
こういう花言葉や、

「握ってたいのはスマホじゃない。あんたの右手だ」

と随所に120%の気持ちを伝えているこのメリハリは、
一生ドキドキできるし、倦怠期のカップルは全員聴けばいい。

今年先取りバンドとして紹介したら、
その翌日に忘れらんねぇよの柴田さん、数日後に石左さんに立て続けに紹介されてて、
自意識過剰なんですけど、もうすこし早く先取りしてたら、どんな未来になってたのかやっぱ気になります。


6位 Broken my toybox『おかえり劣等生』

Broken my toybox 「おかえり劣等生」【Official Music Video】 - YouTube


今のうちに抑えとかないと知らねーぞ!
年末からずっとこの曲を気に入っている。

インディーズバンドのギターロックでは他にもヨイズやいつかのネモフィラも良かったんだけど、
もっとそれがヒネくれているというか、
そのヒネくれ具合がいつの間にかとんでもない剣になっていると、
最近のライブ動画を見ても思っている。

まずは下半期にサーキットでさらに頭角を現してほしい…


5位 KANA-BOON『まっさら』

KANA-BOON 『まっさら』Music Video - YouTube


昨日も紹介したけど、
フルドライブしてた頃とは、全く違うエネルギーでフルドライブしてて、
「そんなことしたら危険だよ⁉︎」というレベルまで達してて、
ちょっとKANA-BOON舐めてました、すみません。

もちろんめしださんのニュースを受けての感想は否めないけど、
鮪さんの歌声も、今まで縛っていたものを力付くで解き放った感じがある。
やりたいことを詰め込んだだろうな。
とにかくこのKANA-BOONがこの新曲に込めたメッセージは、いろんな年代の人の勇気に繋がっていくし、
想像の何倍もしぶとく生き残り続けるぞ、KANA-BOONは。


4位 3markets[ ]『社会のゴミカザマタカフミ』

3markets[ ] -「社会のゴミカザマタカフミ」MV - YouTube


ヨルシカのところでも書いたけど、
本当に最近の流行りのバンドの歌詞は生々しくて、悲劇的な本音も多くて、
それくらい曝け出さないと共感してもらえない状態を感じているんだけど、
それでもそういう曲も最後には前を向いていたり、晴れやかなサウンドで終わったりしてる。

この曲もやっぱりそういうドラマかなと思って足を踏め込んだら、
最後までスプラッターホラーでしたというオチ。

こんなのいろんなところに誤解を生むだろうし、
誰かが築き上げてきたものが崩壊するし、
聴いてて気持ちが悪くなったら、無理しなくていいと思う。

でもこれが今のスリマを高めてるし、
僕は去年のネクライトーキーくらい目立ってもいいと思ってる。
ドアラとの対バンは絶対行きたい。


3位 yeti let you notice『瞬き』

yeti let you notice「瞬き」MV - YouTube


ピアノだけの1番で一つの戦争を止める曲。
その儚い美しさを高めながらロックサウンドが付け加えられていくけど、
それもただの相乗効果。

歌詞を見るだけでも、
自分の心の中にあるアルバムがめくられていくので、
この曲に出会えた人と出会えなかった人では、
今後生きていく時間の流れが変わるだろう。

リツイートした時も好反応。
これだからインディーズ開拓は止められない。


2位 King Gnu『白日』

King Gnu - 白日 - YouTube


今年入ってからの彼らの活躍と、
そこで発表した『白日』のゾクゾクするコンボは、日ハム時代のダルビッシュのよう。
剛柔の数多すぎる引き出しで点取れるイメージを与えない別格な感じが早くもついてきた。

曲の素晴らしさとか僕なんかが話しても仕方ないけど、
あの井口さんの歌声の出し方や、コーラスワーク、曲の中にあるいろんなギミックみたいなものは、
いずれ何かの教材に使われるんじゃないか。
というか何かを盗めないと今後ミュージシャンとして厳しくなるんじゃないだろうか。

King Gnu先生の特別授業受けてみたい。
なんて思わせるこの曲はやっぱり令和が終わっても残る曲だろう。
関ジャム出ないかな。


1位 マカロニえんぴつ『ブルーベリー・ナイツ』


マカロニえんぴつ「ブルーベリー・ナイツ」MV - YouTube


サブカルインディーズ好きだけに好きなままでも、
数年は安住できたであろうバンドが、
きちんとした覚悟と巧妙さを見せながらも、恥もプライドも何かも捨てたど真ん中のラブソングを歌い、
結果、それがダサさではなく邦楽界がもう見逃せないカッコよさに繋がったというのが、
この曲とマカロックの強さを示している。結構攻めてるから、綱渡りの気持ちだったと思うのよね。

この等身大な曲でのヒットで、
今の次世代のブレイク候補バンドにも与える影響は大きかったと思うし、
25歳前後のバンドとファンがより一体して上に向かっていき、
新たなシーンが生まれる前兆になったのではないだろうか。
そういうのも込み込みで今回1位にしました!

はっとりさんのMVでの自暴自棄っぽさもある演技もいいよね。


まーとーめー


他にももちろんofficial髭男dism、Mrs. GREEN APPLEとかも候補だったし、
若手で言えばNOISEMAKER、No Buses、AliA、chick in wisteriaあたりも入りそうでした。
結構バラエティー豊かですね。バラエティで言うと、トップハムハット狂のようなヒップホップも強いなと今感じています。

ただ去年もこの後半からRadicalismの名曲に出会ったり、sumikaやずとまよの新曲最高ーになったりしたんですよね。
年間ベスト20で順位の入れ換えも多発しましたし。

これからどうなっていくんだろうね。
先取り若手だけじゃなく、ちゃんとコアシーンも見ていきたいと思います!



それでは、この辺で

Pretty Old Man

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